妊活に効果的な「ビタミンE」は摂りすぎると逆効果?!効果やリスクを解説
エイジングケアでも話題となったビタミンE。
別名「妊娠ビタミン」と呼ばれることもあるほど、妊活の強い味方になってくれます。
では、ビタミンEがなぜ「妊娠ビタミン」と呼ばれるのか、ビタミンEの嬉しい効果をご説明しましょう。
ビタミンEは妊活や不妊にどんな影響を与える?
排卵の促進、ホルモンの調節、生理周期の正常化、子宮内膜の増加など
ビタミンEが妊活に与える影響は、数多くあります。たとえば、排卵の促進、ホルモンの調節、生理周期の正常化、子宮内膜の増加など。
生理がスムーズにこない場合や、無排卵の治療として用いられることも。卵胞に伸びている血管は、年齢を重ねるにつれて徐々に細くなっていきます。
その影響により、卵子に十分な栄養が行き届かなくなり、卵子の質が下がってしまうのではと考えられているのです。
ビタミンEは栄養を運ぶの手助けをする栄養素
そこで期待できるのが、ビタミンEの血流をスムーズにしてくれる働き。卵子に大切な栄養を運びやすい状態にしてくれるのです。
妊娠してからは胎盤の血流も良くしてくれるので、赤ちゃんに酸素や栄養をうまく届けられるというメリットまで。
卵子のため、そして赤ちゃんのためにも、ビタミンEは貴重な栄養素なのです。
ビタミンEが多い食事や食材を3点ご紹介
アーモンド
美容効果が高いことで有名なアーモンド。このほか、へーゼルナッツや落花生もおすすめです。
ちょっとした間食にすることもできますね。食べ過ぎるとカロリーの摂りすぎてしまうので、量には気をつけましょう。
かぼちゃ
ビタミンEが多く含まれている野菜は、カボチャのほか、サツマイモ、ほうれん草、モロヘイヤ、赤ピーマンなど。
フルーツでは、キウイやレモンにも含まれています。
アユ(内臓ごと食べた場合)
魚介類では、ハマチやサバ、ウナギ、たらこ、筋子でもビタミンEを摂取することができます。
忙しい時は、カニの水煮缶やツナの缶詰を利用してもかまいません。
妊活時に大切なビタミンEについておさらい
ビタミンEは妊活中だけでなく、妊娠後までサポート
美容効果だけではなく、妊活を助けるさまざまな働きをしてくれるビタミンE。
排卵やホルモン、生理周期が正常になるようサポートしてくれます。生理不順や無排卵にも効果が期待できるため、治療に用いられることもあるほど。
血行促進の効果もあり、子宮内膜や赤ちゃんに栄養が届きやすい状態にしてくれるので、妊活中だけでなく妊娠後までサポートしてくれるのです。
ナッツ類や野菜、魚介類など、幅広い種類の食材から、積極的にビタミンEを摂るように心がけておきましょう。
あなたは大丈夫?ビタミンEの不足を自分でチェック
ダイエットすると、ビタミンE不足に陥りやすいので要注意
18歳~49歳の1日に必要なビタミンEは6.0~6.5㎎と、かなり少量です。
そのため、ごく普通の食事をしている限り、極端なビタミンE不足にはなりにくいと考えられます。
ただし、ダイエット中であったり偏食の人は、無意識のうちにビタミンEが足りていない可能性もあるため注意しておきましょう。
美容効果も期待できるビタミンEは、不足しているとシミや肌トラブルの原因になります。
最近シミが目立ってきたという自覚がある人は、ビタミンEを摂取するように意識してみてもよいでしょう。
ビタミンEを効率よく妊活へ役立てる方法
「ビタミンE」と「ビタミンC」を一緒に摂り入れる
ビタミンEがもつ抗酸化作用は、ビタミンCと同時に摂り入れることにより、体内で有効活用されます。
ビタミンEとビタミンCをセットで体内に摂り入れることで、卵子や精子を活性酸素の攻撃から守ることができ、ビタミンEをよく働かせることができます。
ビタミンEがもつメリットをより発揮できるよう、ビタミンCとあわせて摂取するとよいでしょう。卵子の老化が気になる方は、とくにおすすめの方法です。
ビタミンEを摂取する際の注意事項
ビタミンEの摂りすぎは、様々な健康リスクに繋がる
ビタミンEを過剰に摂取していると、血液が止まりにくくなる傾向があります。医師から抗血液凝固剤を処方されている方は、ビタミンEの摂りすぎに注意しましょう。
また、ビタミンEを摂りすぎは破骨細胞の働きが強くなり過ぎることにも繋がり、骨粗鬆症のリスクが高まってしまう可能性があります。
さらに、脂溶性のビタミンEは、肝臓で分解させる時に負担をかけることから、肝機能を低下させてしまうことも考えられます。
ビタミンEを多く含む食材ばかりに偏った食生活が続くことや、サプリメントの飲みすぎがないよう注意してください。
ビタミンEを効率よく採り入れ妊活に役立てましょう!
日々の食事にビタミンEをうまく摂り入れるのがポイント
排卵や生理周期の正常化に加え、子宮内膜や赤ちゃんに栄養を運びやすくしてくれるビタミンE。
妊活中だけでなく、妊娠してからも摂取しておきたい大切な栄養素であることが分かりましたね。
アーモンドや落花生などのナッツ類、カボチャやほうれん草などの野菜、アユやウナギなどの魚介類や煎茶に多く含まれているので、日々の食事でうまく摂り入れていきましょう。
さらに、ビタミンCを同時に摂取することで、抗酸化作用がより発揮されます。卵子や精子の酸化防止にも期待できるので、合わせて摂れる状態が望ましいです。
念のため、血液が止まりにくくなったり、骨粗鬆症や肝機能低下を防ぐためにも、適量の摂取を心がけることを忘れないでくださいね。
この記事を作るため参考にした文献・サイト名
監修
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管理栄養士柳 寿苗(やなぎ としえ)