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たんぽぽ茶で妊娠力UPの真実。妊活への効果などを徹底解説

「不妊には、たんぽぽ茶が効果的ですよ~」
妊活をしていると、「食」に関するさまざまな情報を耳にしますよね。「たんぽぽ茶」もそのひとつ。不妊の解消、妊活に効果のあるお茶として知られています。
でも、妊活に一体どのような効果があるのでしょうか?
そこで、不妊に効くとされるたんぽぽ茶の力を詳しく調べてみました。効果や飲み方など、たんぽぽ茶の気になる「?」を徹底解説します。
正しい知識をもったうえで、たんぽぽ茶を妊活に上手に取り入れていきましょう!

たんぽぽ茶って妊活に効果的なのでしょうか?

たんぽぽは、ヨーロッパなどではスープやサラダの材料として食されていたり、漢方では「蒲公英(ほこうえい)」という名前で便秘や発汗、湿疹などを治療するための生薬として使われるなど、古くから広く利用されてきました。
日本でも母乳の出をよくする催乳作用があるとされ、薬用として使用されていたこともあるようです。
近年、そんなたんぽぽを使った「たんぽぽ茶」が、妊娠しやすいカラダづくりに効果的だと注目されています。一体どんな効果があるのか、詳しく探っていきましょう。[参考1]

たんぽぽ茶はコーヒーに似た風味のノンカフェイン飲料

「たんぽぽ茶」とは、たんぽぽの根や葉から抽出されたエキスを使って作られているお茶のこと。
コーヒーによく似た香ばしい風味をもちますが、カフェインは一切含まれていないため、妊活中の方や妊娠中、授乳中の方でも安心して飲むことができます。
たんぽぽを使った飲み物は、「たんぽぽ茶」と「たんぽぽコーヒー」の主に2種類。

たんぽぽの茶もたんぽぽコーヒーも多くの人に支持されている

ただし、たんぽぽ茶とたんぽぽコーヒーはイコール(同じもの)とされている場合もあり、2つの違いはあまり明確にされていないようです。メーカーによってその区分や名称も異なります。
一般的には、たんぽぽの根や葉を乾燥させて細かく刻んだものをそのまま煎じ、お茶のように飲むものが「たんぽぽ茶」。
一方、たんぽぽの根を焙煎し、コーヒーのようにフィルターなどで漉して飲むものが「たんぽぽコーヒー」と名付けられているようです。
たんぽぽ茶にはさまざまな効能があり、妊活中、妊娠中、授乳中の人や、健康志向の人などに広く支持されています。

たんぽぽ茶の妊活への効果!優れた利尿作用によるデトックス効果

食事に含まれている食品添加物や排気ガスによる有害物質、殺虫剤や残留農薬、ダイオキシンといった環境ホルモンなどの「毒素」は、知らず知らずのうちに私たちのカラダに摂取され、体内に蓄積してしまいます。
これらの毒素は、体内の正常なホルモンの働きを低下させてさまざまな異常を引き起こすとされ、不妊の一因とも考えられています。

たんぽぽ茶に含まれる「イヌリン」と「カリウム」が効果的に働く

たんぽぽ茶は、腸内で善玉菌を増やしてくれる「イヌリン」と、老廃物の排出を助ける「カリウム」が豊富。
便秘改善と優れた利尿作用があり、飲み続けることで体内に溜まった不要な水分や老廃物と一緒に、毒素を体外へ排出する「デトックス効果」を期待することができます。
とくに、たんぽぽは別名「おねしょハーブ」とも呼ばれるほど強い利尿作用を持った植物。
飲んだことのある人は、その効果を実感しているのではないでしょうか。たんぽぽ茶の利尿作用によって、体内の老廃物や毒素が排出されると、むくみの解消と予防につながります。[参考2]

たんぽぽ茶はほかにも嬉しい効能がたくさん

そのほかにも、たんぽぽ茶に含まれる「タラキサシン」という成分が、加齢やストレス、アルコールによって弱まった肝臓の機能を高めてくれたり、便秘改善にも効果のある「イヌリン」という成分が食後の血糖値の上昇を抑制してくれるなど、カラダにうれしい効能がいろいろ。
ほかにも、胃腸の調子を調えたり母乳の出がよくないときに使用されたりもしています。妊活にはもちろん、妊娠中や授乳中、体質改善や健康維持のためにも、たんぽぽ茶をぜひ取り入れてみてください。

たんぽぽ茶の効果を得るには継続して飲むのがポイント

偏った食生活は不妊の原因のひとつと考えられています。
妊娠しやすいカラダを作るための栄養素が不足し、妊娠のためにカラダを整える女性ホルモンのバランスが乱れてしまうのです。
たんぽぽ茶にはビタミンやミネラルも含まれているので、飲み続けることで日々の生活で不足しがちな栄養素を手軽に摂取することができます。

妊活をスタートし始めた際から飲むと○

ただし、たんぽぽ茶は即効性のあるものではありません。妊娠しやすいカラダへと体質を改善するためには、長く継続して摂取することがポイントです。
そのため、妊活のスタートと一緒に飲み始めることをおすすめします。安心のノンカフェインなので、これまで毎日飲んでいたコーヒーや紅茶、緑茶などを、ぜひたんぽぽ茶に切り替えてみてはいかがでしょうか。

たんぽぽ茶に含まれる成分を効率よく体内へ採り入れるには?

カラダにうれしい効果が期待できる「たんぽぽ茶」。健康維持のため、妊活のためにぜひ毎日取り入れていきたいものです。
そこで、効率よく飲むための方法や押さえておきたい注意点をみていきましょう。

1日2~3杯、毎日継続することが大事

たんぽぽ茶は妊娠に直接効き目のあるものではなく、飲むことで妊娠しやすいカラダへと導いてくれる間接的な効果のあるものです。たくさん飲んだからといって、その分効果を発揮するわけではありません。
妊活のために飲む場合は1日2~3杯がおすすめです。適度な量を毎日継続して飲んでいきましょう。

また、たんぽぽ茶にはカフェインが含まれていないため、基本的にはいつ飲んでもOK。リラックス効果もあるので、仕事や家事の合間など、ホッとしたい時などにもぜひ取り入れてみてくださいね。
ただ、夜寝る前に飲んでしまうと尿意を感じ、夜中に何回も起きてしまったり、睡眠の質が下がる可能性がありますので注意が必要です。

利尿作用があるため飲みすぎ注意

たんぽぽ茶は強い利尿作用があります。むくみの改善や体液の滞留を促すにはよいのですが、尿と一緒に身体の熱も放出されるため、たくさん飲むと身体を冷やしてしまいます。
それだけでなく、尿と一緒に身体に必要な成分まで排出されてしまったり、夏など汗を多くかく時期は水分補給のつもりでたんぽぽ茶を飲んでも、すぐに尿として排出されてしまい、脱水を引き起こしかねません。
適度な摂取量にとどめて楽しんでくださいね。

たんぽぽ茶と一緒に組み合わせるとよい組み合わせ

妊娠しやすいカラダづくりへと導いてくれる「たんぽぽ茶」。
味は濃い麦茶や薄いコーヒーと例えられることがありますが、商品によってはその味に抵抗を感じる方もいるようです。カラダのためとはいえ、続けるためにはおいしく摂取したいものですよね。
そこで、たんぽぽ茶のおすすめの飲み方をご紹介。おいしさアップ!栄養価アップのアレンジ方法を見ていきましょう。

たんぽぽ茶+牛乳(豆乳もおすすめ)

牛乳に豊富に含まれる「カルシウム」は、妊活にも必須の栄養素。細胞分裂を促したり、ホルモンの分泌の調整や鉄分の代謝をサポートするなどさまざまな働きをしてくれます。
また、カルシウムにはイライラしたりストレスの溜まった不安定な心を落ち着かせてくれる作用もあるので、リラックス効果が高まります。
たんぽぽ茶にプラスしてラテにすると味わいもまろやかに。豆乳もおすすめです。

たんぽぽ茶+ハチミツ

ハチミツの主成分は「ブドウ糖」と「果糖」。これらは、それ以上分解する必要のない「単糖類」で、食べてすぐに脳やカラダのエネルギー源となります。
そのため、体温が低くエネルギー不足となっている朝、たんぽぽ茶にハチミツをプラスして摂取すれば、カラダがポカポカと温まり、朝からしっかり活動できます。

また、たんぽぽ茶にハチミツのやさしい甘みが加わって、栄養価とともにおいしさもアップ。しかも、白砂糖よりもカロリーが低いのに、白砂糖の約半分の量で同じくらいの甘さを感じることができますよ。
ただ、上白糖よりは緩やかですがはちみつも血糖値を上げやすいですし、糖質であることには変わりはないので摂取量には十分に注意が必要です。

たんぽぽ茶を妊活へ役立てる際に知っておきたい注意点

妊活中は、食品や薬などに特に慎重になる時期。たんぽぽ茶を飲むうえで、注意点や副作用があるのか気になるところですよね。安心して取り入れていけるよう、しっかり把握しておきましょう。

貧血や低血圧の方は注意

体内のナトリウムを水分と一緒に排出することで、血圧を下げることができます。
そのため利尿作用があるたんぽぽ茶は、高血圧の予防になる一方、飲みすぎると血圧が下がる可能性があるため、貧血気味の方や低血圧の方は注意が必要です。
大量に飲むのは控え、心配な場合はかかりつけの医師に相談するようにしましょう。

まれにアレルギー反応も

たんぽぽはキク科の植物です。そのため、キク、ブタクサなど同じキク科の植物にアレルギー反応を起こす人は注意が必要です。
念のため飲むのを控えるか、アレルギー検査等を行ってから飲むようにすると安心です。

規則正しい生活+たんぽぽ茶を取り入れた妊活でハッピーに!

肝臓の機能を高めたり、食後の血糖値の上昇を抑えたり、血行を促進して冷えやむくみを防いだりと、カラダにうれしいさまざまな効果をもたらしてくれるたんぽぽ茶。
毎日の生活に取り入れて、健やかなカラダ、妊娠しやすいカラダづくりをしていきましょう。

ただし、たんぽぽ茶はあくまでも「飲みもの」。妊娠しやすいカラダづくりへのサポートをしてくれる心強い味方ではあっても、飲むことが必ず妊娠につながるわけではありません。
そのため、気軽に取り入れ、気楽に継続することが大切です。
バランスのよい食生活と、十分な睡眠や適度な運動といった規則正しい生活を基本にして、そのなかに、たんぽぽ茶を1日数杯、気軽に上手に取り入れてみてくださいね。

この記事を作るため参考にした文献・サイト名

監修

  • 柳 寿苗

    管理栄養士
    柳 寿苗(やなぎ としえ)

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