栄養

実は妊活に重要なビタミンD。継続摂取できる食材3選を紹介

ビタミンAやビタミンB、ビタミンC、ビタミンEなどのビタミンと比べると、あまり取り上げられることが少ないビタミンD。
しかし、妊活においてビタミンDは大切な働きをしてくれます。
今回は、そんなビタミンDの知られざるパワーをみていきましょう!

ビタミンDが妊活や不妊へどう影響するの?

ビタミンDは、もともとカルシウムや骨の代謝にとって必要な存在としてよく知られています。
しかし、このビタミンDは不妊に対しても深く関わっていることはご存知でしょうか?

例えば40歳以上の女性では、血液中のビタミンD濃度が高いほど、卵巣予備能(AMH)も高くなると言われています。
妊娠を望んでいる女性が、ビタミンDが足りていない状態が続くと、それに比例して卵巣予備能も低くなってしまう危険が。

さらに、ビタミンDは着床を促す可能性が報告されていたり、不足により初期流産のリスクが上昇することにも関連しています。
女性だけでなく男性もビタミンDは重要で、ビタミンD濃度が高いと精子の正常形態率や運動率が良くなると言われています。
ビタミンDは男女共に、妊活へとても重要な働きを担うと言えますね。[参考1]

妊活中に摂取したいビタミンD、どんな食品に多く含まれるの?

魚介類

ウナギやアンコウ、イワシ、サンマ、サケ、筋子などに多く含まれています。
あまり食べる機会がない方は、ご飯と一緒にしらすを添えてみるのもいいですね。

きのこ類

きくらげ、まいたけ、干し椎茸などに含まれています。
きのこには食物繊維や葉酸も含まれるので、妊活中にはぜひ積極的に取り入れていきたいですね!

日々の食卓にも取り入れやすい、卵にも含まれています。ビタミンDは卵黄に含まれますよ。

妊活中に摂取するビタミンDの効果についておさらい

カルシウムや骨の代謝において重要な役割を果たしているビタミンD。
実は、ビタミンDが不足していると卵巣予備能が低下してしまったり、初期流産のリスクが高まったりする可能性があります。
赤ちゃんが欲しいと考えている人は、ビタミンD不足にならないように注意しておきましょう。

ビタミンDはいわしや鮭などの魚介類、舞茸やきくらげなどのきのこ類などに豊富に含まれています。
ビタミンDが強化された乳飲料からでも体へ摂り入れることができるので、食生活のなかで意識しておくといいですね。

あなたは大丈夫?ビタミンDの不足を自分でチェック

筋肉痛を感じやすい

ビタミンDが不足していると、筋肉が徐々に弱くなってしまいます。その影響で、筋肉痛が生じるケースが。
「ちょっと動いただけで筋肉痛になるのは年齢のせい」と軽く考えず、ビタミンD不足のサインかもしれないと意識しておきましょう。

骨が弱い

カルシウムの吸収を促進し、骨を強くしてくれるビタミンD。足りていないと、骨が弱くなっていきます。
少し転んだだけで骨折してしまうような人は要注意です。[参考2]

ビタミンDを効率よく摂取しよう

ビタミンDが不足している女性は、たくさんいると言われています。その理由は、「日光」にあります。
実は、ビタミンDは食べ物から摂り入れるだけではなく、日光を浴びることで紫外線につくってもらうことができます。
しかし、女性の多くは日傘をさしたり、日焼け止めクリームを塗ったりと、紫外線の対策をしています。

ビタミンDを生成してくれるのは、紫外線B波と呼ばれるものです。これは服やガラスを通さず、日焼けクリームでも遮断されます。
そのため、外に出ていても紫外線対策をバッチリしている人は、知らない間にビタミンDを得る機会を失っていることになるのです。
1日のなかで短時間だけでも、手足で日光を浴びるとよいでしょう。どうしても紫外線には抵抗があるという方は、サプリメントを利用する手段もあります。[参考3]

ビタミンDを摂取する際の注意事項

ビタミンDの過剰摂取は、食欲不振や体重の減少、多尿、心臓不整脈などを引き起こす危険があります。
さらに深刻化すると、カルシウムの血中濃度が上昇し、血管や組織の石灰化を招き、心臓や血管にも悪影響が。ビタミンDは適度な量を摂取するように心がけておきましょう。

また、日光に当たるとビタミンDが生成されますが、それが原因となりビタミンD過剰になることはないと考えられています。
ですが、長時間にわたって炎天下のなかで滞在する場合には注意が必要です。
とくに夏場は、水分補給をこまめに行なったり、涼しい時間帯だけ日に当たったりといった、熱中症を防ぐための配慮が必要です。
むやみに日光に当たることで日焼けしすぎたりせず、近所の散歩だけにするなど無理のない範囲にしておきましょう。

妊活では魚介類きのこ類、日光からビタミンDを補給しましょう

ビタミンDが不足していると、卵巣予備能や妊娠率の低下、初期流産リスクの向上といった、妊活を妨げになる要素に繋がってしまう可能性があります。
日頃から意識して、ビタミンD不足にならないような工夫が必要ですね。
筋肉痛を頻繁に感じる、少しの衝撃で骨折したというような経験がある人は、慢性的にビタミンDが足りていないかもしれません。
魚介類やきくらげなど一部のきのこ類に豊富に含まれているので、献立を考える際には参考にしてください。

また、食事から摂取する以外にも、日光に当たる方法があります。
日焼け止めクリームを塗った状態だと、ビタミンDを生成することができません。
過度なUVケアはやめ熱中症にならないよう注意しつつ、食事面や日光の両方から効率よくビタミンDを体内へ摂り入れましょう!

この記事を作るため参考にした文献・サイト名

監修

  • 柳 寿苗

    管理栄養士
    柳 寿苗(やなぎ としえ)

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