栄養価の高いうなぎ。妊活へ上手にとり入れるためのコツを伝授
うなぎには、妊活に役立つビタミンや脂質が豊富に含まれています。
そのため、妊活中にうなぎを食べることは、妊娠しやすい身体づくりに役立つのです。
今回は、うなぎの妊活へ効果や食べ方の工夫、注意するべき点について詳しくお伝えします。
栄養満点のうなぎは妊活にもよい影響が!
うなぎは非常に栄養価の高い食材です。
うなぎに豊富に含まれている栄養素のなかで妊活にとくに効果的な栄養素として、ビタミンや脂質が豊富に含まれています。
ここでは、うなぎに含まれているビタミンと脂質について詳しくご説明します。
妊活に必要なビタミンが豊富に含まれる
うなぎは蒲焼きにして食べることが多いと思います。
うなぎ1/2匹分の「うなぎの蒲焼き」を食べることで、妊活に必要とされる多くのビタミンの1食に摂取するべき量を満たすことができます。
以下に妊活に必要とされるそれぞれのビタミンについて、うなぎの蒲焼き(80g)に含まれている量と、1食に摂取する目安量、またその充足率を示しました。
うなぎの蒲焼き(80g)のビタミン含有量と1食あたりの目安量とその充足率
ビタミンA
含有量 | 1200μg |
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1食あたりの目安量 | 300μg |
充足率 | 400% |
ビタミンD
含有量 | 15.2μg |
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1食あたりの目安量 | 1.8μg |
充足率 | 844% |
ビタミンE
含有量 | 3.9mg |
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1食あたりの目安量 | 2.2mg |
充足率 | 177% |
ビタミンB1
含有量 | 0.60mg |
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1食あたりの目安量 | 0.47mg |
充足率 | 128% |
ビタミンB2
含有量 | 0.59mg |
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1食あたりの目安量 | 0.53mg |
充足率 | 111% |
ビタミンB6
含有量 | 0.07mg |
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1食あたりの目安量 | 0.47mg |
充足率 | 15% |
ビタミンB12
含有量 | 1.8μg |
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1食あたりの目安量 | 0.8μg |
充足率 | 255% |
葉酸
含有量 | 10.4μg |
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1食あたりの目安量 | 80μg |
充足率 | 13% |
ビタミンC
含有量 | 0mg |
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1食あたりの目安量 | 33.3mg |
充足率 | 0% |
ビタミンB6、葉酸、ビタミンC以外はすべて充足していることがわかりますね。
それぞれのビタミンには、赤ちゃんの発育に関わる、卵子の老化を防ぐ、疲労回復を促す、精神を安定させるなど、妊活には欠かせない重要な役割があります。
そのため、ビタミン類を豊富に含むうなぎを摂取することで、妊活に非常に良い効果がもたらされることが期待できます。[参考1]
妊活によい影響をもたらす脂質が豊富に含まれる
うなぎにはビタミンだけでなく、脂質も豊富に含まれています。
脂質は、摂取すると太るというイメージが強く、摂取を控えている方も多いかと思います。しかし、脂質も妊活中には欠かせない栄養素です。
脂質は、体を動かすときのエネルギー源として必要であり、また細胞膜やホルモン、血液の材料ともなっています。そのため、妊活中の体には不足してはならない栄養素です。
ただし、脂質にはさまざまな種類があり、妊活に有効な種類の脂質を摂取することが大切です。
うなぎには、早産、低出生体重氏出産のリスク低下に役立つオメガ3と呼ばれる不飽和脂肪酸が含まれています。
また、オメガ3のなかでも神経組織の重要な構成成分であるDHAを含むため、うなぎを食べることで、妊活に有効に働く脂質を十分に摂取することができます。
妊活中に食べるうなぎはお店で食べた方がいい?スーパーで買った方がいい?
妊活中にうなぎを食べる際には、お店で食べてもよいですし、スーパーで売っているものを買ってきて自宅で食べてもよいです。
ただし、自宅で食べた方が、ほかにも妊活に効果的な食材や料理を組み合わせたり、献立のバランスを考えることができるため、スーパーで買ってきたうなぎを自宅で食べることをおすすめします。
スーパーでうなぎを買う際には、できれば国産のものを選んで購入してください。以前、中国産のうなぎで、養殖水産動物への使用が禁止となっている合成抗菌剤が使われていたことが発覚し、問題視されたことがありました。
最近では、このような問題にかなりシビアになってきているため、外国産のものを食べて何らかの悪影響が出る可能性は少ないです。
しかし、妊娠を希望する人は、高い安全基準で食品を扱う日本産の食品を購入し、少しでも安全性の高いものを食べた方が安心できますね。
スーパーで購入したうなぎは、お店で食べるうなぎよりは少々味が落ちてしまいますよね。
スーパーで買ってきたうなぎを少しでも美味しく食べる工夫として、お酒を少々かけてから加熱をすると、臭みがなくなりふっくらとしたおいしいうなぎになります。
スーパーでうなぎを購入した際にはぜひ試してみてくださいね。
うなぎと一緒に食べると妊活に好影響な食べ合わせをご紹介
玄米
うなぎを食べるときには、ご飯が欠かせませんよね。
妊活中にうなぎを食べる際、ご飯はできれば白米ではなく玄米を食べるようにしましょう。
玄米には白米よりもビタミンやミネラルが豊富に含まれているため、妊活中の主食として食べるのは玄米の方が優れています。
また、血糖値の上昇が白米よりも玄米を食べたときの方が緩やかになります。
血糖値の急上昇は、肥満や精神的不安を招く可能性があるため、妊娠をするのに適切な健康体をつくるためには、血糖値の急上昇が避けられる食品を食べるべき。そのため、うなぎを食べるときには白米ではなく玄米と一緒に食べることをおすすめします。
「玄米はちょっとハードルが…」と感じる人は、麦ごはんや雑穀ご飯などから始めてみるとよいかもしれませんね。
ただし、うなぎと玄米だけではミネラル不足が著しいため、ミネラル不足を補うために野菜もあわせて摂取しましょう。
野菜
「栄養満点のうなぎは妊活にもよい影響が!」の項目でお話したとおり、うなぎには妊活に必要なビタミンが非常に豊富。その一方で、葉酸、ビタミンB6 、ビタミンCに関しては不足しています。
野菜には、この3つの栄養素が含まれるものが多いです。
とくにおすすめの野菜は、モロヘイヤ、ブロッコリー、菜の花、パプリカ、かぼちゃ、カリフラワー。
これらの野菜には葉酸、ビタミンB6 、ビタミンCの3つすべてが豊富に含まれています。
うなぎに合わせてこれらの野菜を使った料理を食べることで、妊活に必要なビタミンをまんべんなく摂取することができますね。
うなぎをたくさん食べる際はビタミンAの過剰摂取に気をつけましょう
うなぎを食べる際には、ビタミンAの摂取量に注意しましょう。
うなぎは、ビタミンAを多く含む食品のなかでも、トップクラスにビタミンAの含有量が高い食品です。
1人前のうなぎの蒲焼きは、うなぎ1匹分(160g)を使用しており、ビタミンA含有量は2,400μgとなっています。
この値だけ見ても多いかどうかは判断できませんので、ビタミンAの1日の摂取量の目安を見てみましょう。
以下に18~29歳女性のビタミンAの食事摂取基準を示しました。
ビタミンAの食事摂取基準(μgRAE/1日)
必要量 | 400μgRAE |
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推奨量 | 650μgRAE |
上限量 | 2700μgRAE |
うなぎの蒲焼きを1人前食べただけで、推奨量の4倍近くのビタミンAを摂取することになります。
うなぎの蒲焼き1人前以外にビタミンAが含まれる食品をいくらか食べると、上限量を超えてしまう可能性があります。
そのため、うなぎの蒲焼きを食べる場合には、1人前の半分量を食べるのがおすすめです。
半分量であれば、ビタミンAの上限量を上回ることはなく、しかも妊活に有効なビタミンを十分に摂取することができます。
「栄養満点のうなぎは妊活にもよい影響が!」の項目で示したビタミン類の含有量は、うなぎの蒲焼き1/2人前あたりの量であり、1/2人前でも1食分の目安量のビタミンを十分に摂取することができますね。
ビタミンAは、過剰摂取とならないよう気をつけなければなりませんが、逆に欠乏すると赤ちゃんの細胞分裂がうまく行われず、成長に影響が出やすくなったり、お母さんの免疫力の低下や粘膜に影響が出て感染症にかかりやすくなったりします。
1人前ではなくその半分量のうなぎの蒲焼きを食べることで、適度にビタミン Aを摂取することができ、妊活にとても効果的と言えるでしょう。[参考2]
うなぎを食べて妊娠力を高めよう!
うなぎには妊活に必要とされるビタミンや脂質が豊富に含まれていて、妊活にとても効果的な食べ物であることがわかりましたね!
ただし、うなぎはビタミン Aの含有量が非常に多いため、1日のビタミンA摂取量の上限を超えることのないよう注意して食べましょう。
うなぎは少々値が張るため、高頻度には食べられないと思いますが、妊活中は土用の丑の日以外にもちょっとしたご褒美としてうなぎを食べることをおすすめします。
うなぎの買い方や、一緒に食べると効果的な食べ合わせの項目でご紹介したように、うなぎは国産のものを購入して、自宅で玄米や野菜と組み合わせて食べることでより高い妊活への効果が得られます。
ぜひ今回ご紹介した食べ方でうなぎを妊活へ取り入れ、妊娠力を高める食事を実践しましょう!
この記事を作るため参考にした文献・サイト名
監修
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管理栄養士柳 寿苗(やなぎ としえ)